• TSUKURU HACK LABORATORY | studio:ex-presso

Rolandから7月に発売になったスマートフォン用簡易小型ミキサー「GO:MIXER PRO」を入手したので早速開封レビュー。

スマートフォン直付けのインターフェース

過去にもRolandからは「GO:MIXER」というより簡易なものが発売されており、それなりに人気にもなったようですが、使い勝手の面などユーザからのフィードバックを受け、改めて「PRO」と銘打ってのアップグレード化です。

スマートフォンの技術革新は目覚ましく、既にコンパクトカメラは駆逐され、一般的な利用範囲であればビデオカメラも必要ないというところまで来てしまってますが、今ひとつ音声収録に対しては腰が重いというか、さほど重要視されていない気がします。これはユーザ側からの需要が対して高くないというのも一因なんでしょうが、iPhoneからオーディオ端子がなくなり、ますます外部機器との親和性が下がってしまって、せっかくいろいろできるポテンシャルがあるのに、いまいち音はよく録れないのが玉に瑕でした。

このサイトでもこれまでもユーロラックの動作テスト動画などを簡易的に公開してきましたが、いちいち別で収録して動画編集ソフトに入れて…なんてことを考えると、やはりどうしても面倒になってしまいます。そもそも音テストなんてものは勢いとキレが全て。わざわざ収録セッティングするならちゃんと楽譜用意してやります、なんてことになってしまうので。

ということで、簡易的に音を同録しようとすると、こういうインターフェースが必要となるわけです。カメラコネクションキットとUSB周りをいろいろやって通常のミキサーに接続して…気が遠くなりそうです。

Roland GO:MIXER PRO 開封レビュー

早速製品を見ていきます。下位版のGO:MIXERはブリスターパック封入ですが、こちらPRO版はちょっと立派な化粧箱に入っています。

内箱はマットブラックの化粧箱。高級ヘッドフォンの化粧箱みたいです。

内容物。GO:MIXER PRO本体と、各種端末接続用ケーブル3本、マルチ言語版のマニュアル類。ケーブルは本体側がUSB Micro-Bで端末側がLightning、USB Micro-B、USB-Cの三種。

Lightning to USB Micro-Bの接続ケーブル。ケーブル長はコネクター部を除き36.5cmとちょっと短め。カメラ・本体ともに設置場所を選ぶ可能性あり。延長ケーブルが必要な場合は、一般的なLightning to USB ではないので注意が必要。メーカーによっては相性での動作不良が出るかも知れません。

本体上部。各ノブは左上から時計回りにマイク入力、プラグインマイク入力、ギター/ベース入力、メイン出力、インストルメント入力。

本体正面。本機種の一番の売りどころであるループバック、モニターアウト、ライン1に対するセンターキャンセル、及びラインインが2系統。ラインインはレベル固定で入力されるので機器側でボリュームコントロールします。

ループバックは後ろで音源を流しながら収録する際に、マスター出力に音源が被らないようにするもの。カラオケを流しながら歌を録音する際には問題ありませんが、歌だけを収録しようとする場合にカラオケが被ってしまうと素材として使えません。そのオンオフ切り替えができるようになったのは大きい。

センターキャンセルは、ステレオ再生時にセンターの音量を擬似的に下げてしまうもの。一般的に歌ものはステレオセンターに位置しているので、いわゆるカラオケ音源を作る場合に使用します。

本体右側面。ギター/ベース入力(Hi-Z対応)、プラグインマイク、ファンタム電源の切替、ファンタム対応のマイクイン。電源を必要とするマイクを直接させるようになってます。その場合は電源が必要なのでGO:MIXERは電池で可動できます(後述)。

本体左側面。電池ボックス、インストルメントのステレオ入力。GO:MIXERと同じく、USB給電で電池なしでも動作しますが、ファンタム電源を必要とする場合電池が必要です(単4電池4本)。

本体背面。USB Micro-B入力、バッテリ電源の切替。

どう使うかはアイデア次第

ひとまず開封から本体全体を俯瞰してみました。このサイズと手軽さで9in / 2outを実現してるのは単純に素晴らしい。もちろん外部機器を正確に接続した上での環境であれば遥かに高精度の状態で龍録は可能だと思いますが、なんといってもこの手軽さ、機器一つでまかなえてしまうということろが一番の売りでしょう。

特に音響系の関係者ではなく、一般的なユーザが手軽に始められる機器としてはこういうものこそ必要とされるはずです。外部からの余計な音を入れることなくスマートフォンで手軽に収録できる機器としてはイチオシ、というかここまでやってる製品が他に見当たらないのが現状です。

実売で20,000円程度なので、思いつきで飛びつくにはちょっとハードルが高いかも知れませんが、そういう方には下位版のGO:MIXERも併売されているので(そちらは現在実売で10,000円弱)、場合によってはそちらから始めてみるのもいいかも知れません。

#100blogs [8/100]

広告制作ディレクター & サウンドデザイナー。広告制作の傍ら、Ko ASHIDA・rudimentary echo・sizk名義などで楽曲制作・インタラクティブメディア制作を行っています。とにかくなんでも「つくる」のが大好き。音楽・料理・DIYなど思いついたものをどんどん作ってます。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です