あてもなく予定もなく街を歩くのが好きです。先の三連休最終日は家族も出かけており、特に慌ただしい予定もなく、久しぶりにフラフラと街を歩いてきました。今回は古く趣のある建物を探訪。
スタート地点の大塚駅は池袋の隣、かつては池袋より栄え、何本もの都電の中継地点だったとのことです。現在は都内に唯一残る路面電車「都電荒川線」と「JR山手線」が交差しています。ここから都道436号小石川西巣鴨線を一路後楽園へ。
大塚駅前といえば「ひょうたん島」。バッティングセンターとパチンコ屋などが入った昭和の香りムンムンの複合施設。こういった建物は最近どんどん減ってる気がします。寂しい限り。
小石川植物園。曇り空のせいか園内は人も少なく閑散としてましたが、敷地の周りをランニングしている人多数。小石川植物園の真向かいにあった古いビル。シャッターは閉まってたけどちょっとだけオシャレ感あり。「春陽堂書店」とあるので日本橋の老舗出版社さんのよう。後から調べたところやはり収容堂書店の営業部ビルのようです。創業明治11年だって。
後楽園手前、えんま通り商店街にひっそり佇む「大亜堂書店」。ここも時間が止まっています。人文系一般・絵本・漫画取扱の古書店とか。大正末期創業とのこと。
ちなみにこの書店が面している「えんま通り商店街」。幾分物騒な名前だなぁと思いつつ。道に面している「源覚寺」の本尊が閻魔木造坐像といってこんにゃくえんま様として地元で親しまれているとのこと。由来を読むとずいぶん人思いの優しい閻魔様だったようです。
後楽園球場を抜けると水道橋駅に到着。神田川です。
水道橋から白山通りを真っ直ぐ抜けると古書の街として有名な神田神保町。 途中折れて集英社の前を抜けるとひときわ目立つのが鰻の「今荘」。うな重しか出さないお店だそう。創業は明治30年、この建物は昭和8年だとか。立派です。
今荘の斜め向かいにはこれまた古民家風の肉バル「森のブッチャーズ」。もともと資材置き場だった建物をリノベートして使われているとのこと。
共立女子大の角を一橋方面へ曲がり一路神田駅を目指します。旧神田区役所跡地の建設現場真向かいにまたまたレトロな一店を発見。神田錦町一丁目の「ラーメンの龍岡」。斜向かいの角にある龍岡とは別のお店だろうか、それとも旧店舗なのかな?どちらにしてもビルの谷間に佇む感じが素敵です。
神田駅から秋葉原を抜け、そのまま上野へ。都道452号へ出て不忍通りをまっすぐ北上、豊島区へ戻ります。
不忍池手前の途中、湯島駅のすぐ手前にまたも素敵な建物を発見。現在は民家のようですが、建物的には古いお店の名残があります。朽ちた看板を見ると「時計店」って書いてあったりしますね。
この後はすっかり日も暮れてしまい撮影も厳しくなったのでまっすぐ帰宅しました。全18km、3時間半の行程でした。
特になにかを決めて歩いてるわけではないのだけど、無心になって歩き続けてると自然と気になるものが定まってきます。今回は都心一周のなかで時間が止まって置き忘れられたような建物ばかりをひたすら探す旅となりました。出たとこ勝負の街歩きは楽しいものです。
広告制作ディレクター & サウンドデザイナー。広告制作の傍ら、Ko ASHIDA・rudimentary echo・sizk名義などで楽曲制作・インタラクティブメディア制作を行っています。とにかくなんでも「つくる」のが大好き。音楽・料理・DIYなど思いついたものをどんどん作ってます。